自動巻時計 ゼンマイの注油

時計修理担当の森田です。日々の修理の一部をご紹介しています。

本日は、前回と同じ様な内容ですが、機械式時計の動力源のゼンマイの注油です。

今回は、ゼンマイが切れていませんが、オーバーホールの際は、きちんと香箱車から出して

洗浄、注油が必要です。

 

下側のゼンマイ巻き込み器を使って、洗浄の終ったゼンマイを巻き込んでいきます。

工具を使わないで、指先でいれるのは、ゼンマイが変形してしまう恐れがあります。

 

 

ゼンマイ巻器に巻き込むことができました。

つぎは、香箱車にゼンマイを移し換えます。

 

 

ゼンマイを無事入れることができました。香箱車の内壁に注油をしていますが、自動巻きの時計では、特に使われる油が重要で、その種類によってゼンマイのスリップが変わってしまいます。

 

修理する時計によってゼンマイを納める香箱車のサイズが変わるため、ゼンマイ巻き込み器も

それに合わせたものが必要になります。

ピッタリ合わない場合は、工夫しながら対応しています。

 

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